2019年に観た映画

スパイダーマン:ファーフロムホーム

次に紹介する『アベンジャーズ:エンドゲーム』でゴニョゴニョなってしまった後の世界で活躍するスパイダーマン/ピーター・パーカーの物語。

これまで、精神的にも技術的にもアイアンマン/トニー・スタークの下でヒーロー活動していたスパイダーマンがヒーローとして独り立ちする様子を描きつつ、MCU全体としても一旦話の流れを落ち着かせた作品。

好きなところは3つ。
①思春期の少年の成長日記的映像であること。ベニス、プラハ、ロンドンで好きな子と急接近というニヤニヤ感甚だしい。
②ミステリオを演じるジェイク・ギレンホールの怪演。前半と後半の顔の違いがとんでもない。
③フェイクニュース溢れる現代社会へ、警鐘を鳴らす一本であること。2019年に公開する意味がかなり大きいと思った。

アベンジャーズ:エンドゲーム

『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』の「え?ここからどうすんの?」と言わせたエンディングから、上手いことまとめにまとめた作品。

アイアンマン、キャプテン・アメリカの2人が引っ張ってきたヒーローの物語に一旦区切りがつき、演じてきた役者にも、一緒に作品を追いかけてきたファンにも「11年間お疲れさまでした」という感じ。

MCUのここまでの21作全部見てなくても、『アベンジャーズ』3作でも見とけばなんとなく楽しめそうにはなっている。
とはいえ、21作全部見たファンにしかわからないネタを効果的に散りばめているので、「ここまで観てきてよかった!」「あぁ〜!!この人!!出てきた!!」と3時間飽きさせない作りには脱帽。

『アベンジャーズ』(2012年の)、『ソー:ダーク・ワールド』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『エージェント・カーター』(ドラマ作品)、『ドクター・ストレンジ』は観ておいて良かった。

残念なところがあったとすれば、コールソンどこ行った?おい!

だから、この『エンドゲーム』1作への評価というよりは、MCU全体への評価という意味で、2019年の良かった映画として記録しておく。

ジョーカー

僕が初めて観たジョーカーは『ダークナイト』でヒース・レジャーが演じたもの。
だから、ジョーカーといえば長髪で清潔感がないというイメージ。
だから『スーサイド・スクワッド』でジャレッド・レトが演じたジョーカーはあまり響かなかった。

そういうわけで、今作を見る前はあまり期待できなかったんだけど、観た後は「このジョーカー像もありだな」と思ってしまった。

今作の物語、ジョーカーと周辺人物とのやりとりに「あれ?」「どういうこと?」と混乱させられる点がところどころ。
でも、全部ジョーカーの視点で語られたものだから「あ、あのあたりは矛盾があって当たり前か。語ってるやつが狂ってるんだし。」と解釈すると、その矛盾自体もジョーカーの物語として楽しめる。

まぁ、もう一回観たいか、と聞かれると「う〜ん。」といったところかな。ちょっと疲れる映画でもある。

貧困と犯罪と政治、といった社会的メッセージがあるのも好きなところ。

アナと雪の女王2

期待してなかったんだけど、エンディングのロック調の『Into the unknown』がかなりハマった。

話自体は「前作からずっとアナの空回りばっかりじゃない?」という感想。

「諸行無常」というメッセージはまぁわからんでもない。

ヒトラーの忘れもの

Prime Videoで観た作品。

デンマークを占領したドイツが敗戦。捕虜となったドイツの少年兵に海岸の地雷を撤去させることになる。この作戦を仕切るデンマーク人将校とドイツ人少年兵との関わりを描いた作品。

デンマーク人将校の
・デンマーク人としてドイツへの恨み
・仕事として、少年兵をうまく仕切らないといけない責任感
・大人としてあるべき少年への愛情
といったものが複雑に蠢く様子に、心が苦しくなる映画。

互いにやりたくないことを、「デンマーク人」「ドイツ人」というレッテルで強いられ続けた2時間。
きっと自分もこういう責任の逃れ方をするだろうな、という結末になってホッとした。

コンテイジョン

ウイルスが世界中で蔓延するディザスター映画。

映画だからこそ「もしもこんなことになったら?」というシミュレーション的な気分で観られた映画。

「食料を奪い合う市民」っていうこういう映画にありがちな映像が好き。
「たぶん自分だったら、すぐ奪われるだろうなぁ」とか思いながら見ていた。

ゲーム・オブ・スローンズ

映画ではないんだけど、ふとPrimeVideoで1話目を観てみたらハマってしまい、2ヶ月ぐらいで一気に観てしまった。

敵側の人間はみんな畜生だらけだし、善良な一家と思いきやそちらもやはり畜生が多くて恨みを買った結果窮地に立たされるし、「万人の万人に対する闘争状態」で醜い面がめちゃくちゃ出ている序盤から面白い。

かと思えば、敵側の人間の中にもそれなりの正義とか、良心とか、人情ってもんを見せてきて、「もはや誰が悪いとかではないな」と思わせてくる中盤も面白い。

ただ、敵側のサーセイという女王キャラはどこまでいっても畜生なので、「誰か早く殺してしまえよ」と思ってしまう。
そこで現れた正義のキャラが恨みのあまりにやりすぎちゃって、勢い余って悪い人間になっちゃって「やっぱりみんな畜生じゃん」という終盤も面白い。

映画並みの予算をかけてドラマを作れば、これだけのものが作れるのね、というのがよく分かる作品。ドラマの枠を超えたシリーズ。

2020年は単体の映画を観たい

2019年は他にもスターウォーズ、X-MEN、運び屋とか観ているんだけど、シリーズものが全体的に多かったな。

例年より映画館に行く回数が減っていたし、家で見ることも少なくなっていた。

エンドゲーム後、「もしかしたらMARVELへの興味が薄れていないか?」という懸念もある。
2020年はシリーズものではない映画をたくさんみたいな。

とりあえず1月は「フォードvsフェラーリ」「ジョジョ・ラビット」を見に行きたい。