2014年夏の欧州旅行についての記事を日時編集して書いていましたが、
記事の日時は書いた時点のものにすることに改めます。
2014年8月8日〜9日
フィンランドのロヴァニエミを訪れたのには、サンタクロース村ともう一つ訳があった。それは寝台特急「サンタクロースエクスプレス」に乗ることだった。
日本ではもう絶滅危惧種の寝台特急に絶対に乗っておきたかった。そのために、大阪の「地球の歩き方」ストアでチケットも手配していた。
お値段は1人個室シャワー付きで112ユーロ!(寝台券の値段なので乗車券も含めるともう少しする。)
そんな高価なチケットを握りしめてロヴァニエミ駅へ向かうと、出発30分前だというのに、ホームにたくさんの人がいた。
列車が来るのは20:55なのだが、ヴァリデーションをするためのカウンターが17:00ぐらい?(記憶があやふやです。)には閉まっていたから、みんなとても早く来ていたのだろうか。自分もたまたま15時ぐらいに駅を覗くついでにヴァリデーションを済ましていたからセーフだったが、列車ギリギリの時間に着いていたらバリデーションができず、乗ってから大変なことになっていたかもしれない。
20:50だというのにこの明るさ。太陽が真正面から照らしてきて、かなり眩しい。サングラスがないとこれはキツイ。
そんなことを思っていると、列車が来た!でかい!!
列車が来ると駅舎から人がたくさん出てきた。日本人ツアー客がかなり多い。犬を連れた欧米人も多い。自分は一人だ。すこし寂しさを感じた。
チケットをよくみて自分の車両、部屋を探して乗り込む。ダブルデッカーの2階の部屋だが、かなり天井が高い。そしてベッドも大きい。
1人部屋での予約なのだが、個室は2段ベッドになっている。少し安く、相席価格でチケットを買っていたらもう一人ここに入ることになる。
そのベッドはとても大きい。173センチ痩せ型の自分なら2人ねられるだろうというサイズ。フィンランド人に合わせた設計なのだろう。
すでにメイキングされたベッドにはタオルとペットボトルの水が置いてあった。
枕元には読書灯とコンセントも付いている。この部屋にはトイレとシャワールームもある。到着まで部屋にこもることもできる。が、日本の列車にはないある車両も覗いた。それは、
バーカウンターである。1両まるごとバーになっている。お菓子、アイス、パン、コーヒー、アルコールなどなんでもある。カウンター以外の部分にはテーブルと椅子、ソファがある。みんなここで食事やお酒とともに会話を楽しんでいる。
この日の夜はビールだけにした。なんて読むのかわからないが、白んだ空の下に森と湖がどこまでも続く車窓を眺めながらのビールは格別だった。キートス!(フィンランドでありがとうの意)
ビールのあとは部屋でシャワーを浴びた。途中大きくゆれたときにシャワールームのドアに手をかけると思い切りドアが開いた時はびっくりしたが、この驚きを誰とも共有できないのが一人旅の寂しいところ。
隣の部屋から日本人の学生男女グループの声が聞こえてきて、いっそう寂しさをました。
翌朝は4:30頃に目が覚めた。寝台列車だと興奮して眠りが浅くなってしまう。
朝ごはんを求めてまたバーカウンターへ。時間は6時頃だったが日本人ツアーグループの淑女であふれていた。黒いパンに野菜が挟まったサンドとフルーツヨーグルト、コーヒーのセットを7.5€で頂いた。車窓は相変わらず森と湖しか映さない。
ごはんのあと、個室でのんびり音楽を聴いていたら定刻より30分ほど遅れて9:30頃にヘルシンキ中央駅に到着した。12時間にもわたる大移動だった。
112€とかなりの値段だったが、ひろびろとした個室やバーも楽しめてとても価値のある移動だった。
また乗りたい!いや、死ぬまでに必ず乗る!
ヨーロッパの夜行列車をいくつかピックアップして、その魅力を伝えている1冊。
自分もこれを見てヨーロッパ旅行を決めました。
*1:ヴァリデーションとはきっぷを改札に通すようなもので、これをぜずに列車に乗るとかなり高い罰金を払うことになる。ヨーロッパの鉄道ではヴァリデーションを忘れないようにしないといけない。